単なる動画共有サイトの枠を超え、今や与野党の党首討論まで配信されるほどのメディアに成長したニコニコ動画。そのニコニコ動画がネットを飛び出し、「ニコニコ動画のすべて(だいたい)を地上に再現する」をコンセプトに幕張メッセで去る4月に開催されたのが「ニコニコ超会議」だ。来場者修10万人を超える人気っぷりに(ネット上の来場者は500万人以上!)、すでに来年4月の開催も決定しているようである。
内容も、ニコニコ動画上で人気の「踊ってみた」や「生放送」、「ボカロ」ほか各ジャンルをリアルに再現・体験できる企画ブースのみならず、文学フリマや日本SF大会といったイベントも併催、さらには従来の動画共有サイトに対して、著作権違反の観点から難色を示していた有名企業までも多数協賛・出展する、実際のニコニコ動画同様になんでもありな、もはや一言で説明できない大イベントとなっている。
そんな協賛企業のひとつに、日本エイサーがある。エイサー(Acer)は台湾に本社を持つパソコンおよび関連機器メーカーで、現在はタブレットやPCも手がけている。普通に考えるなら「おカタいPCメーカー」といったところだが、その日本エイサーが先日のニコニコ超会議で披露した、動画が実にバカバカしいと話題になっている。
その中身は、アメリカ人の若者とおぼしきマイクとパティ(絶妙に服装がダサい)がタブレットを巡ってはしゃぐ、というもの。と書くと、まるでアメリカの青春ドラマのパロディのようで、事実吹替のテイストも正にその通りなのだが、注目すべきバカバカしさはほかにある。
マイクとパティが終始イジるのは、タブレットに付けられた、エイサーのメーカーロゴだが、彼らは動画の中で、決して「エイサー」とは言わないのだ。
どういうことか?
彼らは「acer」ロゴを逆さまにして「Jace」だと言い張り、「Jace(ジェイス)のタブレットってイカしてるよね!」的なやりとりを最後まで続けるのである。しかも、動画は二種類(それぞれ英語版と日本語吹替版があるので正確には四種類)あるのだが、そのいずれでも一切「エイサー」という単語は出てこない。
おまけに、ラストでは「Jace」と逆さま状態のロゴが大映しになるだけ。つまり、最初から最後まで謎の「Jace」推し! 潔すぎるふざけっぷりである。
しかし、やはりやり過ぎたのかなんなのか、この動画は公式サイト上では見られないようだ(ニコニコ動画サイト内で鑑賞可能)。とはいえ、ここまでのものを実際に作って放映したセンスとバカバカしさおよび熱意には、ただただ脱帽である。
ちなみに日本エイサーは、これまでも軍人の返答「イエッサー!」を連呼するだけだとか、CPUの性能向上をパペットマペットの中の人が入れ替わったことで表現するとか、いろいろふざけた動画を送り出してたりもする。
かつてのとしまえんの広告やセガサターンのCMなど、ヒネリのきいたテイストが好きな人なら、要チェックだ。
【関連情報】
超会議2 Acer CM その1(吹替版)(ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/1366884724[リンク]
超会議2 Acer CM その1(字幕版) (ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/1366883648[リンク]
超会議2 Acer CM その2(字幕版) (ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/1366884786[リンク]
超会議2 Acer CM その2(吹替版) (ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/1366884906[リンク]
acer(エイサー) 面白動画 まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2132322231803974901[リンク]