3月までNHK連続ドラマ小説『ごちそうさん』に主演した杏が、4月からは日本テレビ系『花咲舞が黙っていない』(水曜22時~)に主演している。最近の例を見ると、朝ドラに主演した女優が、直後に別のドラマに主演する例はあまり多くはない。芸能関係者が話す。
「よくNHKの朝ドラのイメージを払しょくするために間隔を空けたほうがいい、と言う人もいますが、実際は間髪入れずに別のドラマに主演するのは大正解だと思います。朝ドラで数字を獲っていれば、事務所としては局に売り込む最高のタイミングなわけです。その証拠に、今回の杏は、今もっとも数字が獲れると言われる池井戸潤氏原作で、主演を張れるわけですからね。
近年、話題を呼んだ朝ドラの主演女優で比較すると、『ゲゲゲの女房』の松下奈緒は連ドラ復帰まで4か月、『梅ちゃん先生』の堀北真希は1年。どの女優さんも、必ずといっていいほど数か月以上のブランクがある。
『純と愛』の夏菜は、朝ドラ終了直後にテレビ朝日系の連続ドラ『ダブルス~二人の刑事』に出演していますが、主演ではない。これは、勿体ないケース。もう少し、うまい売り出し方があったのではないかと思います。
NHKの朝ドラで主演を張ることは肉体的な辛さもあるが、精神的なプレッシャーも大きい。次のドラマまで間を置きたいと考えるのは自然なことでしょう。だが、松下、堀北の2人は朝ドラ後、第1弾の連続ドラマの視聴率は思うほど伸びなかった。やっぱり、ブランクがあると、そのあいだに勢いを失ってしまうんです」
この話を聞くと、『あまちゃん』で大ブレイクした能年玲奈の動向が気になる。
「事務所は『あまちゃん』のイメージを早く拭い去りたいと考えている。事実、映画『ホットロード』で人生初の茶髪に挑戦して話題を呼びました。だが、それは世間の求める能年の姿ではないでしょう。『あまちゃん』のキャラクターで引っ張れるうちは引っ張るに越したことはない。変なキャラ替えは逆にマイナス。
勢いのあるうちは、同じようなキャラクターで押し通すのもひとつの手ですよ。二匹目のドジョウは必ずいますからね。
古い話になれば、中山美穂はデビュー最初、ツッパリキャラで人気を得ました。その後、すぐにキャラ転換したわけではなく、デビュー作の『毎度おさわがせします』(TBS系)に続いて、『夏・体験物語』(TBS系)、『セーラー服反逆同盟』(日本テレビ系)、『な・ま・い・き盛り』(フジテレビ系)と2年くらいはツッパリ役を続けましたからね。能年玲奈も、すぐにキャラ転換をしてはあまりにもったいない。
杏が今回の『花咲舞~』で高視聴率を取れば、ますます能年にはプレッシャーが掛かってしまうし、陰が薄くなっていってしまう。同じようなキャラでいいので、早めに連ドラを1本やって吹っ切れたほうがいいでしょうね」
国民的番組である朝ドラに主演し大ブレイクすると、逆にプレッシャーを背負うケースもある。その十字架から解放されるためには、今回の杏のように、間を置かずに連続ドラマで主演するのも得策かもしれない。
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