昨年まで5年連続最下位に沈んだチームとは思えない。今季、横浜DeNAが元気の良さを見せている。10日の巨人戦(横浜スタジアム)では、10対3から7点差をひっくり返し、逆転勝ち。ここ10年以上、観られなかったミラクルを起こしている。打線は4番・ブランコ、5番・中村ノリを中心に打ちまくり、昨年の4番・ラミレスが代打に控えるほど、充実している。
その中で、唯一不安のあるポジションは遊撃だ。キャプテンを務める石川雄洋は、開幕から打撃好調だったが、4月下旬から不振を託っている。打順も1番から7番に下がった。打撃に波があるのは仕方ないが、失策8(5月10日現在)はリーグ2位。守備で足を引っ張っている。
今シーズン、外野陣は激しいポジション争いを繰り広げているDeNAだが、遊撃・石川と二塁・内村はほぼ固定されている。
そこで気になるのが、ベテラン・渡辺直人の存在だ。楽天時代、遊撃として09年に.988、10年に.984とリーグトップの守備率を残すなど、安定感は抜群。
だが、今シーズンの渡辺は一度もスタメンのチャンスに恵まれず、現在は二軍で調整中だ。かといって、常時スタメンではなく、指名打者の代打としての登場も多く、守備につく機会も減っている。
「同じポジションで、ドラフト1位の白崎が一軍に上がり、窓際に追いやられている感が強い。若手を積極的に起用するチーム方針のため、渡辺直人にとって未来が明るいとは言えない。だが、白崎はプロの水に慣れるにはまだまだ時間がかかるし、石川の守備は不安。DeNAの今の勢いを考えれば、クライマックスシリーズ進出も夢ではない。そのとき必要になってくるのは、ファームでくすぶっている渡辺直人であり、森本稀哲だと思いますよ」(スポーツライター)
シーズンはまだ序盤。ベテランの逆襲はこれからだ。
※写真は横浜DeNAベイスターズサイトより
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