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【『ゼロ・グラビティ』 インタビュー】 「男が主人公の場合、ダメになっていたと思う」

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【『ゼロ・グラビティ』 インタビュー】 「男が主人公の場合、ダメになっていたと思う」

もはや低評価の人を探すほうが難しい、今冬最大の話題作『ゼロ・グラビティ』。来日したアルフォンソ・キュアロン監督は、さまざまな“決断”が本作を成功に導いたと回想する。

舞台は、無重力空間=ゼロ・グラビティ。宇宙飛行士たちが生還しようと奮闘する上映時間中、地球を想う映像やフラッッシュバックなど一切なく、本物の孤独と漆黒の暗闇が観る者を襲う。「それこそが、重要な点だ」とキュアロン監督は力説する。「地球の映像などないほうが、観客は完全に主人公に感情移入できる。本当の旅を描くことが可能になる」。

また、サンドラ・ブロックが演じる主人公が、女性である点もポイントだ。キュアロン監督は、「そもそも今回の“再生”という深いテーマは、男女関係なくリンクするもの」とした上で、「母たる主人公、母なる地球、生き延びて子孫を残すということ――女性的な要素だ。それに主人公が男であれば、スーパーヒーロー像にとらわれてダメだったと思うよ」。

実際、スーパーヒーローがエイリアンやモンスターを倒すアイデアを提案した関係者もいたそうだが、「どうする? と聞かれたけれど、当然断ったよ」と笑う。「GOサインが出るまでに、確かに何年もかかった。ハリウッドがサポートしたくなる映画では、ないのでね(笑)。でも、脚本が信頼を勝ち得たと思う」と満足気に分析するキュアロン監督。その秀逸な脚本、それを表現する見事な無重力映像とキャストたちの熱演。深遠なるメッセージ――。この『ゼロ・グラビティ』は間違いなく後世に残っていく傑作中の傑作だと思う。

映画『ゼロ・グラビティ』は、2013年12月13日(金)より、全国ロードショー<3D/2D同時公開>

【関連情報】
映画『ゼロ・グラビティ』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/

夕刊ガジェット通信

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